NHKスペシャルを見た

やっとサブプライムローンがわかったような気がした。

投資信託などの金融商品は、貸し倒れるリスクの高いものや低いものを組み合わせる(全体としてみれば貸し倒れるリスクを低く抑えつつも、収益性を高くしようとする)。そして、それを投資家に買ってもらい、集めたお金で事業を行う。その事業で儲かったお金を投資家に利息分や収益金として支払う。

しかしそれらの金融商品の一部には、貸し倒れるリスクが高いものが一部混じっているわけで、それが回収できなくなり、その額が、どの債権に含まれているのかが見積もれない状態がこの問題の根幹らしい。実際には証券化された金融商品が、さらにまた別の金融商品の一部に組み合わさって……、という感じに何重にもさまざまな金融商品の中に入り込んでいる。それによって組み合わせが「あまりにも複雑」になりすぎて、見積もりが行えないらしい。

仕組み自体は結構わかったように思えたが、それを見てもいくつかわからない点が残った。番組では証券化ビジネスの仕組みがうまく回らなくなったという所が中心になっていたけれど、

  • なぜ貸していた金が返ってこなくなったのか*1
  • 具体的にどうやって融資するときの金額を決めていたのか*2

という所は番組の中で説明が無かった。

日本では大手不動産投資会社が上半期に倒産した。確かノンリコースローンの話がからんでいたらしい。その話は世界的に見ればかなりローカルなので、触れられなかったのだろうか。

*1: よく新聞では「アメリカの経済社会は消費意欲が高く、その高い消費性向によって経済が拡大していった」とかいう説明の後に、「それが崩壊して」ダメになったという説明があるが、そうだとすれば、アメリカの人々がなぜモノやサービスを買わなくなったのか。失業などで収入が減ったのが理由なのか?仮にそうだとすると、なぜその失業が起こったのとか、そういう貸し倒れがなぜ予想を超えて発生したのかについても触れて欲しかったなあ。

*2: レバレッジを効かせる話は番組の中で触れられていたけれど、そのレバレッジの額を決定する基準はどんなのだろうかなあ、と思った。番組の中では元手10億にたいして290億を融資してという話が例になっていたけれど、290億という金額はどうやって決められていたのかなあ。