将棋の本

ウェブ進化論」 → 「将棋の子」 → 「挑戦する勇気」 → 「王手」 と読み進めて「名人に香車を引いた男」まで来た。前々から読もうと思っていた「将棋の子」を「ウェブ進化論」の中の羽生さんの話で思い出して*1読み進めていったのだが随分将棋の話ばかり最近読んでいるような気がする。

将棋の子

将棋の子

羽生善治 挑戦する勇気 (朝日選書)

羽生善治 挑戦する勇気 (朝日選書)

王手―ここ一番の勝負哲学

王手―ここ一番の勝負哲学

名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 (中公文庫)

名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 (中公文庫)

升田幸三さんは羽生善治さんが戦ってみたかった相手だそうだ。(挑戦する勇気のP124にある) くわしくはwikipediaのページを参照してもらうこととして、波乱万丈を絵に描いたような半生をつづったのが「名人に香車を引いた男」。面白かった。つづいて「聖の青春」と「勝負」(や他の升田幸三さんの本)も読みたい。その合間に奥田英朗の「町長選挙」も読む。

自分は将棋については駒の動かし方くらいしか知らないので、「香車を引く」の意味がわからなかったのだが、両端にある香車の二枚のうち一枚(左側)を将棋開始時から盤上に置かずに戦うことをあらわすようだ。つまり名人に香車落ちで戦うということ。これは、

香落ち戦は下手(したて)が絶対優勢、必勝に近いものなんです。実際に六、七段時代、私は木村名人と香落ちを二番指し、二番とも圧勝しておる。よほど力に差があるか、失着にでも恵まれない限り、上手(うわて)が勝つのはむずかしい。

ということだそうだ。(「名人に香車を引いた男」P319より)

「相撲で大関横綱に片腕を使わずに勝つ」というような感じらしい。こんなことをしたのはこの人以外いないそうだ。(現在の将棋戦では駒落ちで戦うことはないので)wikipediaの手合制の説明を見ると、香落ちは二階級の差がある場合に行なわれるらしい。このことから考えると、名人を十段とすると十二段と言うことになる。しかも香落ちで勝っているので、この勝負だけを見ればそれ以上の差ということになるのか。

文庫の途中途中に棋譜があるけど自分にはわからない。この本が持つ面白さの半分(とかそれ以下)しかわからないのがもったいない。



(追記)将棋の世界は奥深いと言うか、いろいろと面白い人がいるなあ。加藤名人のページを見て笑ってしまった。

*1:単に将棋のことを思い出しただけ。